| Sadove et al.. (1998)の概要
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Assessment and Initial Treatment of
cold-Stunned
Sea Turtles
by Samuel S. Sadove, Robert pisciotta,
and
Robert DiGiovanni
in Chelonian Conservation and Biology,
1998,
3 (1): 84-87.
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低体温症のウミガメの評価と初期治療
ウミガメの低体温症は程度によって4つのクラスに分けられる。各クラスの状態と適当な対処法は以下の通りである。
クラス1
状態
・力強い遊泳行動が続く
・目、鼻、総排出腔への刺激に対して力強い反応がある
・持ち上げても四肢がだらんと垂れ下がらない
・頚や四肢を持ち上げようとすると、それを拒絶する力強い反応がある
・堅い床に置くと、ゆっくりと這おうとする
・呼吸時に頚を力強く持ち上げる
対処法:カメが晒されていた場所の温度より2-4℃だけ温かい海水を入れた水槽に入れる。その後、室温をゆっくり上げたり、間接照明などによって、水温を徐々に(消極的に)あげていく。水深は、16-30cm程度にしておく。水槽に搬入後、30分くらいは監視しておくべきである。力強い遊泳行動が見られれば、徐々に水深を深くする。遊泳行動が続くようであれば、水槽内に直接ヒーターを入れさらに水温をあげる。20℃を超えてなお力強い遊泳行動が続くならば、より大きな長期リハビリ用水槽へ移す。もし断続的に浮いたり、全く浮かなかったりしたら、病気の見通しはよい。
クラス2
状態
・そこそこか弱い遊泳行動があるか、または強い行動であってもゆっくりである
・鼻、目の反射は弱く、局所的なフリンチ行動(たじろぎ)しかない
・総排出腔の反射は弱い
・頭や四肢を無理に動かそうとすると、引っ込めたり嫌がったりするが、続かない
・床に置くと這おうとするが、体はどの方向にも動かない
対処法:急激に温めないよう注意が必要である。すぐに水の中に入れても良い場合もあるが、溺れないように呼吸の際にあげる頭の高さに応じて水深を決めること。もし血液検査で塩分濃度が正常値よりも高いことが分かれば、水槽の海水を淡水で50%に薄めてやる。弱った個体には体の下にスポンジ製の台などを置いて体を持ち上げてやるのも良い。はじめの水温は、カメが晒されていたいた場所の温度あるいは体温(排出腔の温度)よりも2-3℃だけ高くする。12.7℃以上にしてはいけない。2-4時間は直接水温を上げてはいけない(室温の緩やかな上昇や日光による間接的な上昇に限る)。その後,活動性や刺激への反応が活発になれば、徐々に水温を上げても良い。水温が13-15℃になってクラス1の状態にまで回復すれば、水位を上げても良い。但し、毎時10-20cm以上は増水しないこと。それで潜るようならば、心配ない。水深60cmになったら、長期リハビリ用の大型のより深い水槽に移してもよい。
クラス3
状態
・全く動かないか、動きが突飛であったり、痙攣性であったりする
・目、鼻の反射がないか、ほとんど検出できないほど弱い
・堅い床や平面から持ち上げると、体が完全にだらんと垂れ下がる
かすかに頭を持ち上げようとしたりするが、すぐに下に下がる
・床に置いても全く這う行動はみせようとしない
対処法:このクラスの個体の蘇生率は低く、ほとんどの場合、通常の方法ではそう長くは持たない。とにかく常時付き添い観察が必要である。水槽内に入れる場合には、溺れないように水は口の下までにする。定期的に目や頭、首、尾などを湿らせて、乾燥させないように気をつける。間接照明で暖め、温度上昇は毎時0.5℃以下にする。クラス1か2の状態に回復するまでは、絶対に18℃を超えてはならない。もし可能なら2?4時間は30分間おきに(その後は2時間おきに)前肢をマッサージしてやると血流がよくなるかもしれない。これで、刺激応答を頻繁に確認して、頭を持ち上げたり四肢を動かすようになれば、鼻孔の下ほどまで水を入れても良い。下にスポンジ製の台などを置いて体を持ち上げてやるのも良い。もし回復しないようであれば、呼吸補助が必要で、挿管するなどより積極的な処置が必要である。
クラス4
状態
・部分的に凍結していたり、慢性低体温症になっている
・動かない
・目、鼻の反射がない
・持ち上げたときに、四肢と頭が全て下に垂れ下がる
・四肢や頚、頭を無理に動かそうとしても全く反応がない
・堅い床や平面の上に置いても、四肢や頚の筋肉の緊張がない
・呼吸のために頚を持ち上げようとする気配が全くない
・目や頚が部分的に凍結し、四肢が固まっている
対処法
蘇生率は極めて低く、今後、より適切な対処方法の探求が必要ではある。極端にゆっくり、間接的に温めること(1時間当たり0.25℃以下!)。水の中に入れるべきではない。目、頚、頭、総排出腔は、常に湿らせること。呼吸補助が必要で、挿管するべきである。
日本ウミガメ協議会編
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