アオウミガメの衛星追跡 2004
更新日:2004年9月27日
今まで全く不明であったアオウミガメの産卵期以後の生態を明らかにするために、東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター、同研究所行動生態計測分野、及び日本ウミガメ協議会小笠原海洋センターの三機関が共同で、小笠原で産卵するアオウミガメの回遊と潜水行動を、人工衛星を介した追跡システムで調べています。
このシステムを用いた今までのウミガメ類の研究では、位置データを取ることが主な目的でした。しかし近年、英国セントアンドリュース大学海棲哺乳類研究グループにより開発された Satellite Relayed Data Logger
(SRDL) を用いることで、位置だけでなく潜水深度、経験水温や遊泳速度データなども取れるようになりました。
2004年8月17日に、2頭 (アオミとカーメン;
各々Nos. 52688と52689; 標準直甲長 927と1092mm;
名前は小笠原の小学生達に付けてもらいました)
にSRDLを装着し、小笠原諸島父島から放流しました。本ホームページでは、回遊経路のみ公開しています。

発信器(SRDL)装着個体
発信器は,エポキシ樹脂により接着されています.発信器の電池寿命は1年ほどで,
その後自然に脱落します.ウミガメに用いられる発信器としては,もっとも小型のも
ので,動物の遊泳に与える影響は,現時点でもっとも少ないと考えられています.
昨年すぐに発信が途絶えてしまったことから、今年は別のメーカーのエポキシ樹脂を用いました。
またセンサー付近に藻が付着しないように、エポキシ系船底塗料を塗りました(赤い部分)。
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回遊経路(2004.9.27現在)
放流後、アオミは西北西へ進んだ後、北上しました。土佐湾に近づいた後、西へ進路を変え、
九州沿岸にたどり着きました。
カーメンは北上し、伊豆諸島の神津島付近にたどり着きました。ここしばらく滞在しているようです。
本調査は、東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター(前年度所属 国立極地研究所)の佐藤克文を研究代表者とする平成15年度文部科学省科学研究費補助金*を用いて実施されています。*基盤研究(A)(海外学術調査)、研究課題「海洋高次捕食動物プラットフォームによる3次元海洋観測・環境動態監視システムの開発」、課題番号15255003