死体を見つけたら

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更新日 2010-08-31 | 作成日 2009-04-02

ウミガメ情報をください!

死体を見つけたら

●ストランディングとは…。

ao_hakkotsu.JPGウミガメの場合、その死体または弱って遊泳力を失った個体が海岸に流れ着くことを、ストランディング(漂着個体:stranding)と言います。 日本におけるウミガメの産卵は、北関東を北限に主に南西日本の太平洋側で行われています。そのような場所からは産卵情報を中心に、ストランディングの情報も頂いております。しかし、普段ウミガメに接する機会のない地域からは、なかなか情報が得られないのが現状でした。

●寒さで海岸漂着したウミガメを見つけたら

ウミガメは通常、15℃以下になると急激に活動性が低下し、10℃以下にまで下がると浮力が調節できずに海面に浮き上がり、死亡する個体が出てきます。晩秋から春まで日本沿岸の水温は低下していき、ウミガメの生存限界よりも低くなります。温かい海域に移動できなかった個体の中には、寒さに凍え、仮死状態(低体温症)になって海岸に打ち上げられるものもいます。このような個体は、いち早く処置を施すことで蘇生する可能性があります。但し、処置を誤るとせっかくの発見が台無しになります。低体温症になったウミガメの対処法についてはまだ研究段階にありますが、代表的なものとして、Sadove et al.. (1998)があります。この概要を記しますので救助の際の参考にして下さい。  
LinkIcon救助の際の概要はコチラをクリック

●ストランディングの具体例。

strandingCc2.JPGこれは2001年10月に北海道八雲町ユーラップ川河口で発見されたアカウミガメの漂着死体です。地元の方に情報を頂きました。
特に目立った外傷はありません。アカウミガメの特徴である茶褐色の体色も良く残っています。この様に普段ウミガメの産卵のない所からの情報は非常に数が少なく、貴重な資料となりました。


strandingCc1.JPGこれは2002年5月に大阪府泉南市であったアカウミガメの漂着死体です。地元の方の通報を受け、職員が対応しました。
この個体はメスで、お腹の中に発生の進んだ卵が入っていました。徳島か紀伊半島かあるいは瀬戸内海か…。何もなければ、どこかで産卵したかもしれません。腐敗が進みガスが発生しているため、体がパンパンに膨らんでいます。背甲後部のくびれもアカウミガメの特徴です。


strandingCc3.JPGこれは2001年8月に兵庫県明石市であったアカウミガメの漂着死体です。地元の方に情報を頂きました。
背甲前部がグチャグチャになっています。船のスクリューにでも当たったのでしょうか…。長期に渡って漂流していたのか体色も白っぽくなっています。


strandingCm1.JPGこれは2001年島根県簸川郡大社町であったアオウミガメの漂着死体です。地元の方に情報を頂きました。
アオウミガメの特徴でもある甲羅の朝日模様が分かります。頭部に大きな外傷がありました。


strandingCm2.JPGこれは2002年1月に静岡県賀茂郡西伊豆町であったアオウミガメの漂着死体です。地元の方に情報を頂きました。
よく見ると後肢に標識が付いており、これによってこの個体の素性が明らかにされました。


strandingDc1.JPGこれは2001年7月に愛知県豊橋市であったオサガメの漂着死体です。地元の方の通報を受け、職員が対応しました。
オサガメは他のウミガメと違い、甲羅が無く、7本の隆起(キール)があるのが特徴です。このオサガメには頭部と左背部に外傷がありました。腐敗が進みガスが発生しているため体がパンパンに膨らんでいます。


●情報をお寄せ下さい。

日本ウミガメ協議会では、昨年行われた日本ウミガメ会議(高鍋会議)の全体会で、これまで以上にストランディングに注目して活動を行うことになり、現在ネットワークの拡大を模索しています。
もし、皆様のお近くでこの様なストランディングがありましたら、是非、日本ウミガメ協議会事務局までご連絡下さい。電話・郵送はもちろん、FaxでもE-Mailでも受け付けております。
その際に、発見日時・漂着しているポイント(分かれば海岸名まで)・発見した個体の特徴・あなたの連絡先などをお寄せ下さい。
POINT
特に写真を添えて頂くと、おおよその大きさや種・性別の判別が可能になりますので、とても助かります。最近は携帯電話から直接画像や位置情報を送れるようになりましたので、送られた画像を見ながら、その場で情報提供者とやり取りをして場所や種・性別の確認などを行っています。 これは実際に携帯から頂いた画像です。
strandingCc4.jpg左は全体像、右は性別を確認するために後方から尾部を撮影して頂いたものです。この画像と、電話でやり取りした結果、アカウミガメの亜成体であることが分かりました。


情報をお寄せ頂いた方には、当会オリジナルのストラップを進呈させて頂いてます。

●調査にご協力下さい。

このストランディング調査に積極的に関わっていただける方には、調査に必要な機材の貸出を行っております。詳細は日本ウミガメ協議会事務局までお問い合せ下さい。
「家族や友達、職場の中で、ストランディングを話題にする」という協力も、大歓迎です!