悠ちゃんプロジェクト経過報告

Yu-chan Project

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更新日 2012-01-31 | 作成日 2009-04-02

悠ちゃん義肢プロジェクト経過報告

2012年2月26日(日)、今年初の悠ちゃん人工ヒレ装着試験を行います!

2月26日(日)12:00より神戸市立須磨海浜水族園大水槽で今年初の悠ちゃん試験を行います。昨年12月23日にヒレを装着し、そのまま新年を迎えられるかと思いきやわずか1日で脱落してしまいました。開発を担当していただいている川村義肢チームはリベンジに燃えています。当日は装着遊泳能力の測定のためのロガー装着、人工ヒレの運動機能分析のための水中撮影も同時に行う予定です。皆様、人工ヒレを装着した悠ちゃん、度重なる失敗にもめげないプロジェクトメンバーたちの姿を是非見に来てください。(谷口)

2011年12月23日 人工ヒレ(第18モデル)の装着にまたもや失敗

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人工ヒレを装着する川村義肢チーム.JPG人工ヒレ(第18モデル)を装着して泳ぐ悠ちゃん.JPG2011年12月23日、神戸市立須磨海浜水族園にて今年最後の人工ヒレ装着試験を行いました。今回はジャケットが前の方にずれるのを防止するために、甲羅にマジックテープを貼り付け、固定しました。ヒレは前回同様、誰にでも装着できるものを念頭においており、マジックテープでジャケットを固定することは装着を簡素化することにも繋がります。
マジックテープで固定したことによりジャケットのずれも見られなくな り、悠ちゃんは順調に泳ぎはじめました。ところが、約2時間半後、プロジェクトメンバーが解散したころで、ジャケットは破れて、ヒレは外れてしまいました。今後はジャケットを強化する必要がありそうです。
人工ヒレがついたまま、爽やかに年を越せると思っていましたが、なかなかうまくいかないとしみじみ思いました。(谷口)

12月6日の人工ヒレ装着直後の悠ちゃんの様子!

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翌日にはヒレは脱落してしまいましたが、それまでは順調に泳いでいる様子でした。

2011年12月23日(金・祝)、悠ちゃん人工ヒレ装着試験を行います!

12月23日(金・祝)、神戸市立須磨海浜水族園で今年最後の悠ちゃん人工ヒレ装着試験を行います。前回(12/6)は当会職員のみで装着を試みましたが、残念ながら失敗に終わってしまったため、急遽今回試験を行うこととなりました。当日は、川村義肢チームに人工ヒレの検討をしていただきます。また運動機能の解析のための水中撮影や遊泳力解析のためのデータロガー装着も同時に行う予定です。うまくいけば装着したまま継続して観察を行います。皆さん、人工ヒレを装着した悠ちゃんを是非見に来てやってください。(谷口)

2011年12月6日 誰にでも装着できる人工ヒレの装着に挑戦!

111206悠ちゃん試験 040.jpg人工ヒレ装着に悪戦苦闘する悠ちゃんとスタッフ2011年12月6日、神戸市立須磨海浜水族園の大水槽に収容中の悠ちゃんの人工ヒレ装着試験を行いました。今回の人工ヒレは第17モデル目で、今回も川村義肢チームに開発していただきました。これまで、ヒレの装着も川村義肢チームに行っていただいていましたが、最終的に「誰にでも装着できる人工ヒレ」を目指すために、今回は当会職員のみで装着を試みました。悪戦苦闘しながら、約1時間かけて装着し、一回目の試験では、わずか3秒で右ヒレが脱落して、失敗に終わりました。やはり、素人には無理なのかと思いながらも、2回目チャレンジしました。2回目は、若干ジャケットの前部へのズレがみられるものの、脱落することもなく順調に泳いでいるようでしたので、このまま観察することにしました。ところが、翌日(7日)朝に確認したところ、悠ちゃんはジャケットごとぬいでしまったようで、完全にヒレは脱落していました。おそらく川村義肢チームが装着していたら、脱落することなく順調に試験を行えただろうことを思うと、改めてヒレの開発や装着させることへの難しさを感じました。今後、問題点抽出し、再チャレンジする予定です。(谷口)

2011年11月23日 人工ヒレ(第16モデル)の装着試験に失敗

111123悠ちゃん長期装着試験直後.JPG約1ヶ月半の長期装着試験直後の悠ちゃん111123第16モデル人工ヒレ.JPG第16モデルの人工ヒレ111123第16モデルの人工ヒレを装着し泳ぐ悠ちゃん.JPG第16モデルの人工ヒレを装着し泳ぐ悠ちゃん


111123第16モデル人工ヒレやぶれる.JPGびりびりに破れた第16モデルの人工ヒレ111123大阪体育大学ライフセービング部の皆様.JPG大阪体育大学ライフセービング部の皆様悠ちゃんは10月2日から約1ヶ月半の間、第15モデルの長期装着を行っていました。11月23日、寒風吹きすさぶ中、大阪体育大学のライフセービング部の若者が神戸空港のラグーンより取り上げてくれました。ヒレは脱落することなく、装着状態を保ち、とりあえず成功に終わりました。しかし、これまで人工ヒレを装着するのには、微妙な調整が必要とされ、川村義肢チーム(プロ)にしか装着ができないものでした。そこで、次なる目標は、素人にも装着できる人工ヒレにするということで、川村義肢チームに第16モデルを開発してもらいました。第16モデルの具体的な変更点は、ジャケット生地の伸びを防ぐために生地をナイロンからポリエステルに変更したこと、これまで前肢にヒレを懸垂させる方法から体全体にヒレを懸垂させる方法にして、ヒレ装着を簡素化させたことです。
水族園に移送し、第16モデルを試したのですが、結果は大失敗。わずか1時間程度でジャケットが破けてヒレも抜けてしまいました。徐々に完成に近づき、そろそろこのプロジェクトも終了かとも考えたのですが、来年も間違いなくプロジェクトは継続されることになりました。悠ちゃんは水温が低い冬の間は神戸市立須磨海浜水族園で過ごします。是非、激励に行ってやってください。(谷口)

2011年11月23日(水・祝)、悠ちゃん人工ヒレ装着試験を行います!

11月23日(水・祝)12:00より神戸空港ラグーンで悠ちゃん試験を行います。神戸空港ラグーンで行う試験は今回で今年最後になります。10月2日から長期装着試験を行っている悠ちゃんは、先週の観察ではヒレは脱落することなく、元気に泳いでいるとのことでした。現在、ヒレ開発を担当していただいている川村チームには、よりよいヒレの装着方法について検討いただいており、試験ではその検証を行います。試験後には悠ちゃん、対照個体の照ちゃんともに冬を越すため、須磨海浜水族園へ引越しさせる予定です。(谷口)

2011年10月2日、人工ヒレ装着試験を行いました!

111002照ちゃんと触れ合う.JPG照ちゃんと触れ合う子供たち111002ダイバーたちに捕獲される対照個体の照ちゃん.JPGダイバーたちに捕獲される対照個体の照ちゃん111002人工ヒレを装着して泳ぐ悠ちゃん.JPG神戸空港空の日イベントで当会のブースが出展されている傍ら、人工池ラグーンでは悠ちゃんの人工ヒレ装着試験を行いました。今回は、悠ちゃんに装着していたデータロガーの回収、ヒレの調整を行いました。悠ちゃんは前回(9/18)から人工ヒレをつけたまま約2週間、順調にラグーンで過ごしていたようです。
ヒレの状態は多少の緩みが見られるものの装着状態を保っていました。しかし2週間の間に体重が82kgから79kgと3kg減少したことで、首や腕回りの肉が減り、ジャケットがゆるくなっていました。川村義肢チームの中村さんと、前日に川村義肢本社で装着の研修をしてきた三根とでジャケットのゆるみを締めて、暴れる悠ちゃんと悪戦苦闘の末、なんとか人工ヒレを再装着しました。このまま10月下旬まで長期装着を試みます。なお、ロガーから得られたデータは東大チームに送り、遊泳速度などについて解析していただく予定です。
また今回も、神戸ライフセービングクラブの皆様にウミガメの捕獲をお手伝いいただきました。前回捕獲を断念した対照個体の照ちゃんも見事に捕獲していただきました。寒い中本当にありがとうございました。最後に、今回は一般向けに悠ちゃんプロジェクトの説明をさせていただきました。間近でウミガメを見て、触って、甲羅を磨いて頂き、悠ちゃんやウミガメのことを知って頂くいい機会になったのではないかと思います。次回は10月下旬に試験を行う予定です。(三根)

2011年9月18日 人工ヒレ(第14モデル)の装着試験を行いました

P9185969.JPGP9186144.JPGDSC_0332 (1024x680).jpg


P9186194.JPGDSC_0320 (1024x680).jpg今回の課題は、体重の変化に対応できるジャケットの改良およびしなやかな動きを生み出すヒレ部分の開発でした。ジャケットの改良はなかなか難しく、今回は微調整に終わりました。改めて言葉が通じないウミガメ相手に仕事する難しさを感じています。体重はこの1カ月で81㎏から82㎏で1㎏増です。意外と増減が激しく、ジャケットの製作も大変です。また、ヒレの先端部に切れ込みを入れました。川村義肢チームがよりしなやかな動きを生み出そうと考えたのです。今のところ中々うまくいっています。今回も装着したデータロガーで詳細な行動を記録し、東大チームに解析を進めていただく予定です。
悠ちゃんは現在人工ヒレを装着されており、20日現在、うまく泳いでいます。このまましばらく様子を見る予定です。
また、今回も前回同様、神戸ライフセーイビングクラブと大阪体育大学ライフセービング部の皆様に悠ちゃんの捕獲をお願いしました。長時間にわたり捕獲に協力してくださった皆様に感謝申し上げます。ありがとうございます。(谷口)
※次回は10月2日(神戸空港空の日)に行う予定です。一般向けのイベントも同時に行う予定です。皆様、是非お越しくださいませ。

2011年8月7日 人工ヒレ装着試験&第16回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました!

110807悠ちゃん試験画像圧縮.JPG110807悠ちゃん試験画像圧縮②.JPG前回の7月2日の試験後、人工ヒレを装着した悠ちゃんはヒレが外れることなく9日間を過ごし、外れない人工ヒレが1つの課題を達成したところだったのですが、今回は新たな課題が出てきました。わずか1ヶ月で体重が87㎏から81㎏と6㎏も減少したことにより、首周りの肉がなくなり、ジャケットの首もとから前肢が出て、人工ヒレを付けてもすぐ脱げてしまうのです。急遽、これまでのジャケットと人工ヒレを懸垂して装着する方法に加え、上腕部をベルトで締めて装着しました。ただ、締め付けたところの血行が心配です。まだまだ、ジャケットの改良が必要なようです。また、人工ヒレの部分の運動機能を考えたしなやかな動きが生まれるヒレの開発も今後の課題です。今後、この状態で1週間程度、泳がせて遊泳速度などのデータを採取し、人工ヒレを装着した悠ちゃんの行動を解析します。次回の試験は9月頃に、今後は長期装着を試みる予定です。(谷口)

2011年7月2日 人工ヒレ装着試験&第15回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました!

201107020001.jpg201107020002.jpg201107020003.jpg201107020004.jpg試験は神戸市立須磨海浜水族園大水槽から半自然池の神戸空港ラグーンへ移動させて行いました。今年で3年目になる悠ちゃんプロジェクト、今年から新しいメンバーが加わりました。京都大学大学院人間・環境学研究科の阪上雅昭さんです。専門は宇宙物理学。本プロジェクトでは悠ちゃんの行動から彼女の幸福度を評価するという試みを行っていただく予定です。今後の解析が楽しみです。
さて、新しいヒレをつけた悠ちゃんは潜水する素振りがみられるものの、水面に浮いてる時間が長くありました。その原因として、浮力調整がうまくできないことが挙げられました。検討委員会では、それはジャケットによる浮力の問題なのか?ヒレ部分の浮力によるのか?浮力調整はヒレに慣れることによって改善されるのか?ということが議論されました。さらに試験を行ってこの原因を明らかにする必要がありそうです。もう一つの問題点は、ヒレの形状が推進力を生みだす構造になっていないのではないかということです。これはヒレ部分の形や素質を考えていく必要がありそうです。
今後、悠ちゃんはヒレを装着したままラグーン内でしばらく様子をみる予定です。また、次回の試験は7月下旬を予定しています。(谷口)

2011年6月23日 悠ちゃん人工ヒレ装着プレ試験を行いました!

P6234842.JPGP6234965.JPGP6234931.JPG7月2日に予定している人工ヒレ装着試験を前にプレ試験を行いました。前回の人工ヒレからの変更点は、ヒレを装着するためのマジックテープの装着位置を固定するためのカンを付けたことと断端部の形状変化が激しいため、ヒレが抜けやすくなっていた左肢の人工ヒレ内部に滑り止めを入れたことです。装着直後は不慣れな泳ぎをしていましたが、だんだん人工ヒレに慣れ始めた様子でした。ところが、装着から1時間半後、ジャケットが破れてしまい、ヒレは脱落してしましました。次回7月2日は須磨海浜水族園大水槽から神戸空港人工池ラグーンへ引っ越しをします。(谷口)

2011年5月27日 人工ヒレ装着試験&第14回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました!

110527悠ちゃん人工ヒレ装着試験(人工ヒレ).JPG第13号人工ヒレを装着110527悠ちゃん人工ヒレ装着試験(水中).JPG新人工ヒレを装着して泳ぐ悠ちゃん神戸市立須磨海浜水族園の大水槽にて人工ヒレ装着試験を行いました。大きく異なることは、これまではプラスチック性の硬い素材の人工ヒレでしたが、今回は柔らかくしなやかな素材に変更したことです。変更により、以前のようなオールを漕いでいるような泳ぎから、水をとらえているようなしなやかに泳ぎになった印象を受けました。ただ前肢の長さが左右異なることで、泳ぎのバランスがよくないのが気になるところです。今後はこのバランスの悪さが慣れとともに改善されるのかということを解析していきたいと思います。悠ちゃんは人工ヒレを装着させたまま、試験を続けていましたが、翌日(5/28)の朝に左側の人工ヒレが外れていました。どうやらヒレを自分で脱いでしまった様子でした。この点も今後の課題かもしれません。次回は6月下旬ごろに装着試験を行う予定です。(谷口)

2011年4月20日 今年初の人工ヒレ装着試験を行いました!

DSC_0197圧縮.JPG新ジャケットを使用し人工ヒレを装着した悠ちゃんDSC_0206圧縮.JPGおぼれかける悠ちゃん昨年12月の高性能の計測機器で採寸したデータを元に作ったジャケットを使用した人工ヒレの装着試験を神戸市立須磨海浜水族園内の大水槽で行いました。前回のジャケットと異なるところは、ジャケットの前方へのずれを防ぐため、胴部分のジャケット生地(前回と同様のネオプレーン生地を使用)を10cm伸ばし、胴部分をよりフィットする形にしたこと、首の部分にしぼりを調節できる紐を入れたことです。試験は残念ながら失敗に終わりました。ジャケットの浮力が強すぎるせいか、悠ちゃんは全く潜水することができませんでした。この原因として、よりフィットするようにジャケット生地を伸ばしたことで浮力が増したこと、胴部分をよりフィットさせたことにより、脇がつっぱり、可動域が制限され、悠ちゃん自身が泳ぎにくくなっていることが考えられました。なお、当初の目的であった人工ヒレに対する順応過程の調査(阪大チーム研究)は行うことができませんでした。今後の課題として、より水分がなじみやすい薄い生地に変更することや、前肢の可動域を考慮したフィット状態にすることが挙げられました。また、左前肢の断端の形状がより変化していることも気になるところです。何より神戸空港人工池ラグーンの半自然の生活からのどかな水族園での生活に変化したためか、引越から5ヶ月の間に体重がなんと11㎏増加してしまったことも悩みの種です。(谷口)

12月12日 人工ヒレ装着試験&第12回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました!

101212悠ちゃん装着試験.JPG人工ヒレ装着試験中101212悠ちゃん報告会.JPG報告会神戸市立須磨海浜水族園・大水槽に引越しした悠ちゃん。2010年12月12日、再び試験&会議を行いました。悠ちゃんは、このまま今年開発した人工ヒレを装着した状態で、経過をみながら同園で春まで過ごす予定です。今回は同園にて悠ちゃんプロジェクト報告会~なかなかうまくいかない人工ヒレ~と称して、これまでの経過を各チームから報告しました。川村義肢チームからはこれまでの人工ヒレ開発の奮闘振りを報告していただきました。今シーズン初めは失敗続きの義肢チームでしたが、さすがプロの集団、シーズン終わりにはそれなりの人工ヒレを開発してくるこのチームのすごさ、優秀さを思い知るシーズンでした。また、遊泳速度等の解析を行っている東大チームからの報告では、人工ヒレを装着した悠ちゃんが時間の経過とともに遊泳速度が上昇しているのでは?という報告がありました。つまり、悠ちゃんは時間の経過とともに人工ヒレに順応し、速く泳げるようになるという訳です。阪大チームからウミガメの遊泳のためにはヒレの上下運動とひねり運動が重要で、人工ヒレ装着直後ではひねり運動がヒレなしの状態より悪くなるという報告がされました。これから同園での悠ちゃんの経過が楽しみとなる報告となりました。次回は2月頃に試験を行う予定です。(谷口)

12月4日 悠ちゃん、須磨海浜水族園大水槽へお引越し!

写真2.JPG第7号人工ヒレを装着した悠ちゃん2010年12月4日、神戸空港人工池ラグーンにてリハビリ中だった前脚を失ったアカウミガメの悠ちゃんが神戸市立須磨海浜水族園・大水槽へお引越ししました。大水槽では今シーズン、開発してきた人工ヒレを装着させています。このまま一週間程、装着具合の経過をみながら、今週12日(日)に再び装着試験を行う予定です。悠ちゃんは海水温が低下している冬の間は水族園で過ごす予定です。(谷口)

10月17日 人工ヒレ(第8モデル)の装着試験を行いました!

PA170740.JPGPA170742.JPGPA170745.JPG10月17日、今年4回目となる人工ヒレ装着試験を行いました。悠ちゃんの前肢基部に人工ヒレを直接装着する昨年の固定型から、今年は悠ちゃんにジャケットを着せて、そこから人工ヒレを懸垂するジャケット懸垂型を検討してきました。懸垂方法、人工ヒレの浮力調整や動きしろの調節などさまざまな問題点をクリアし、ジャケット懸垂型もようやく軌道にのったと思いきや・・、今回は別の問題が発生。正常なウミガメの泳ぎを測定する対照実験用のアカウミガメの照子が捕獲できずに対照実験断念。。。水温が下がったことでウミガメの動きも遅くなり捕獲もしやすくなるだろうと安易に考えていましたが、透明度も悪いこともあって結局、半日捕獲を試みて断念。次回の捕獲にご協力いただけるダイバーさん大大、大募集です!次回は12月上旬頃に神戸空港人工池ラグーンに収容している悠ちゃんを含む4個体の捕獲作業を行います。(谷口)

9月11日 人工ヒレ装着試験&第11回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました!

P9110621.JPGP9110624.JPGP9110643.JPG9月11日、今年3回目となる人工ヒレ装着試験を行いました。そこで今回新しく川村義肢チームが作ったのが写真のヒレ。前回の試験ではヒレがすぐにはずれてしまい、ボディジャケットとヒレをどうつなぐ(懸垂する)かが大きな課題となりました。今回は前回のようにヒレが外れてしまうことはなくなりましたが、より悠ちゃんが動きやすいように動きしろのバランスを考える必要があります。また、人工ヒレに浮力があるため、海中で人工ヒを装着した悠ちゃんがまるで万歳しているかのように浮いてしまいました。浮力調整する必要があります。その他、東大佐藤研究室チームはデータロガーを用いて悠ちゃんの遊泳速度などを測定しました。次回は10月19日に人工ヒレ装着試験を行う予定です。(谷口)

7月19日 人工ヒレ装着試験&第10回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました!

P7191293.JPGP7190076.JPG須磨海浜水族園の大水槽から半自然人工海水池ラグーンへ引越しして1ヶ月が経った7月19日、人工ヒレ装着試験&第10回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました。今回の人工ヒレはこれまでのそれとは少し違い、ヒレに直接装着する装着型から、人工ヒレのヒレ部分と断端部を懸垂する懸垂型へと変更されました。これはこれまでの失敗から、なるべくウミガメに負担ならないようにと考えられた方法です。ボディジャケットを着せられてそこからたくさんのチューブで繋がれ人工ヒレを装着した悠ちゃんでしたが、海に入った瞬間に人工ヒレは外れてしまいました。海の中に入るとヒレ部分に水が含まれて、外れてしまうようです。実験によりボディジャケットとヒレをどうつなぐ(懸垂する)かが大きな課題となりました。会議では、ボディジャケットと人工ヒレのヒレ部分とをつなぐ素材の検討を行いました。(谷口)

6月20日 悠ちゃん神戸空港人工池ラグーンへ引越し&人工ヒレ装着試験開始!

IMG_4505.JPGIMG_4607.JPG神戸市立須磨海浜水族園で療養中だった悠ちゃんですが、義肢装着試験のため、神戸空港人工池ラグーンへ引越しました!川村義肢チームは昨年の人工ヒレ装着方法を大きく変更し、新しい装着方法の試験を行いました。また、東大チームは昨年に引き続きデータロガーを利用し、遊泳速度データの採取を行いました。試験は装着、脱落、補正の繰り返しで、新しい装着方法にはまだまだ検討が必要そうです。装着試験後には、第9回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行い、今後の人工ヒレの装着方法について話し合われました。悠ちゃんはこのまま海水温が高い夏の間は神戸空港人工池ラグーンで過ごし、人工ヒレ装着試験を行っていくことになります。(谷口)

5月24日 第8回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました!

P5240919.JPG悠ちゃんが須磨海浜水族園の大水槽に怪我の治療のため引越ししてきて、一ヶ月が経過しました。怪我の具合はというと経過をみながら、治療方法を検討しながらの治療が続いています。そんな中、第8回目の人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました。人工ヒレ開発を行っている川村義肢チームからは、昨年の反省点を踏まえた新しい人工ヒレの装着方法について提案がなされました。また、人工ヒレを装着した際の悠ちゃんの遊泳速度について解析を行った東京大学佐藤チームからは、人工ヒレを装着すれば、外敵から逃げる時のような比較的速い速度を出せる可能性はある。しかし、ウミガメ類が最も生活の中で出している優雅にのろのろ泳ぐような巡行速度となるとそれを保つことができず、むしろ遅い速度になってしまっている。悠ちゃんの幸せのためには巡行速度を健常個体と同じ速度に保てるような人工ヒレが必要だというような報告が行われました。問題点を多く残したまま終わった昨年の会議でしたが、第8回会議では改善点など再確認&議論が行われて、とても有意義な会議となりました。(谷口)

4月24日 悠ちゃん須磨海浜水族園へお引越し

100424悠ちゃん須磨へ引越し②.JPG100424悠ちゃん須磨へ引越し①.JPG4月24日冬の間、徳島県日和佐うみがめ博物館カレッタで療養中だった前肢半分を失った悠ちゃんがさらなる前肢の治療のため、神戸市立須磨海浜水族園へ引越ししました。園の大水槽へ移された悠ちゃんは、最初は前肢をうまく動かせずにいましたが、数十分後には不恰好ながらも前肢を動かし泳ぐ姿を確認することができました。ここで海水温が20度前後になる6月中旬頃まで治療に専念し、その後神戸空港人工ラグーンへ引越します。今年も人工ヒレ装着、悠ちゃんプロジェクトがスタートしました!(谷口)

3月17日 第6回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました

DSC01815.JPGDSC01837.JPG3月17日に第6回人工ヒレ開発プロジェクト会議が行われました。今回の会議では、昨年の経過、現在の飼育状況、人工ヒレ開発経過、昨年負った四肢の傷について話し合われました。川村義肢さんからは、今までとは全く違う第6モデルの義肢を披露していただきました。四肢の傷は、美ら海水族館の植田獣医から昨年の最終装着試験で生じた褥瘡(じょくそう)様のキズの治療が先決であると助言をいただきました。今後、四肢の傷が治り、獣医師のOKがでれば、装着試験を行いたいと思います。

12月5日 今年最後の健康診断と両前肢基部の型取り&日和佐への引っ越しを行いました

IMG_0363.JPGIMG_0469.JPG12月5日、神戸空港人工池で今年最後の健康診断と、両前肢基部の型取りを行いました。その後、水温が低下する冬期は人工海水池では生息できないため、悠ちゃんと一緒に保護されていた3匹のウミガメたちは紀伊水道へ放流され、悠ちゃんはその日ラグーンで開催されたウミガメ観察会に参加してくれた子供たちや、ウミガメエコ・ツーリズムに参加されていた神戸市民の方々に暖かく見送られて、徳島県美波町の日和佐うみがめ博物館カレッタへと旅立って行きました。

10月16日 第5回人工ヒレ開発プロジェクト会議を行いました

PA160016.JPGPA160021.JPG悠ちゃんに人工ヒレをつけるプロジェクトの第5回目の会議を行いました。この会議に先立ち、9月12日から10月14日まで、初めて第5号モデルで長期に渡る装着を行い、成功裏に終わることができており、関係者一同、人工ヒレの開発に一応自信をもって望んだ会議でした。ところが、人工ヒレの装着前と後で、悠ちゃんの腕の振りを解析した大阪大学加藤チームからは、人工ヒレをつけると腕の振りが小さくなってしまうとの報告が・・。さらに、東京大学佐藤チームからは、人工ヒレをつけると遊泳スピードも遅くなってしまうというショッキングな報告が行われてしまいました。この原因には次の2つが考えられます。
1 人工ヒレを装着したことにより、腕(前肢)の可動範囲が狭くなり、遊泳力が低下した。
2 前肢を失った悠ちゃんは、前肢に負荷が無くなり、筋力が衰えてしまった。
いずれにせよ、委員会としては、まず遊泳力が上がる人工ヒレを目指すことになりました。初めてのことをやり遂げるのは容易ではないことを、改めて思い知らされた次第です。(亀崎)

9月12日 第3回人工ヒレ装着試験を行いました!

IMG_8217.JPG人工ヒレの装着感を確認IMG_8425 -.JPG関節を確認しながら慎重に装着IMG_8513.JPG再装着して砂浜を歩く悠ちゃん9月12日に3回目の人工ヒレ(第5モデル)の装着試験を行いました。10日に装着された人工ヒレの経過を観察した後、12日午前に阪大チームの方たちに水中での動きを確認してもらいました。その後、取り上げて川村義肢チームが装着感をチェック。一旦ヒレを取り外して前ヒレの傷口部分を確認後、関節の動きを妨げないよう慎重に人工ヒレを再装着。悠ちゃんは人口ヒレにも慣れてきた様子で、前回よりも上手にヒレを使って力強く砂浜を歩いて人工池に戻って行きました。ヒレの装着感を再度観察しながら、次モデルへとつなげていきたいと思います。

9月8日 悠ちゃんに新しい人工ヒレができました!

P9070017.JPG写真は製作途中の第5モデル6月から試行錯誤している人工ヒレの第5モデルが川村義肢でできあがりました。これまでの試験から次のことが明らかになってます。
(1) 上腕骨基部の部分を硬い材質で被うと、前肢のはばたき行動が正常に行えなくなる。
(2) ヒレの先端が硬いと、運動するときにヒレに振動が起こる。
(3) ベロクロテープは水につけると弱い。
今回の第5モデルは(1)の問題を解決するために上腕で抑える部分を軟らかい素材を使用しました。また、そこにメッシュでヒレをつくり、より弾性のある素材で先端をつくりました。また、固定のベロクロテープは、クラレファスニング株式会社のご厚意で提供された超強力ベロクロテープを用います。装着は10日の夕刻に行い、11日は経過観察、12日には取り上げて問題点を抽出します。12日の午後からは神戸空港西の人工池で一般公開&健康診断も行います。是非お越しください!

7月25日 第2回 人工ヒレの装着試験が行われました!

IMG_8003.JPG改良された人工ヒレを装着IMG_8080.JPG柔らかい材質のヒレも装着神戸空港人工池で2回目の人工ヒレの装着試験を実施しました。前回の装着試験結果をもとに、より悠ちゃんにフィットし泳ぎやすいヒレになるようにと、今回は3種類の人工ヒレが用意されました。前回の放送をご覧いただいたクラレファスニング(株)さんから水に強い面ファスナーの提供もあり、装着試験は順調に行われ、悠ちゃんの泳ぐ姿も前回より格段に力強さを感じました。豪雨の中の作業にもかかわらず、頑張っていただいたダイバーの皆さん、プロジェクトのスタッフをはじめ、応援に来ていただいたたくさんの方々に心から感謝いたします!

6月20日 第1回目の人工ヒレの装着試験が行われました!

096020_02.jpg人工ヒレを慎重に装着096020_01.jpg人工ヒレを装着された悠ちゃん神戸空港西の人工池で人工ヒレの装着試験を実施しました。人工浜に応援に来てくれた子供たちや、取材陣に見守られながら人工ヒレを試着、その後遊泳の様子を観察しながらヒレの調整が行われ、初めての人工ヒレ試着は無事に終了しましました。今日一日頑張った悠ちゃんは、子供たちの「悠ちゃんがんばって!」応援コールの中、元気に人工池に帰って行きました。

6月9日 人工ヒレ・モデル1号が出来ました!!

090608モデル1号 (14).JPG川村義肢の皆さんによって開発が進められている悠ちゃんの人工ヒレができました。このヒレを使ってヒレの材質や装着方法が開発されていきます。20日に初めて装着をしますが、悠ちゃんがどのような反応をするのか、心配でもあり、楽しみでもあります。(亀崎)

5月31日 悠ちゃんが神戸空港人工池に引っ越しました!!

加速度ロガーのついた悠ちゃん.JPG加速度ロガーを装着された悠ちゃん090531_01.jpg加速度ロガーの説明をする東京大学海洋研究所の佐藤克文さん090531_02.jpg多くの取材陣に見守られる中、神戸空港人工池に・・・悠ちゃんが徳島県美波町の日和佐うみがめ博物館から、神戸空港人工池に運びました。神戸空港では、東京大学海洋研究所の佐藤克文さんらが待機しており、到着後、悠ちゃんの背甲に加速度ロガーと4秒おきにカメの眼前の光景を撮影するカメラを装着しました。これらの装置は6月2日に、自動切り離し装置を作動させ回収され、佐藤さん達に分析していただきます。また、王子動物園の浜夏樹獣医には採血をしていただき、血液分析をしていただいてます。佐藤さん達の宿泊に関しましては、ニチイ学館の伊藤さんにお世話になっておりました。日和佐うみがめ博物館では大変丁寧に飼育していただき、健康な状態で運ぶことができました。博物館の豊崎館長、田中学芸員のお陰です。また、出発の際には赤松小学校の生徒の皆さんが見送りにきてくれていました。川村義肢の川村社長は6月7日に、この小学校に講演にいっていただけるそうです。日和佐の子供達にとっては貴重な経験になることでしょう。皆様、今後ともよろしくお願いします。
悠ちゃんはこの状態で飼育し、6月20日には人工ヒレの取り付け試験を行う予定です。なお、今回は対照とする健常な状態で保護されたウミガメも加速度ロガーとカメラを装着して悠ちゃんと一緒に人工池に放たれました。このアカウミガメは暗に対照的な意味を込めて、照(ショウ)ちゃんと名付けました。当日取材に来られたたくさんのマスコミ関係者の方々やラグーンに遊びに来ていた子供たちに見守られて、悠ちゃん&照ちゃんは元気に人工池を泳いでいました。(亀崎)

4月24日 前肢基部の型の調整作業完了!

96B391E8.jpg悠ちゃんの前肢の型96B391E81.jpg前肢の型を調整する神田さん悠ちゃんの両前肢基部の型を作成し、その形の調整作業を川村義肢で行いました。今回の作業は主に神田さんが担当されました。前回、4月4日は、日和佐うみがめ博物館で、悠ちゃんの残された前肢の基部の鋳型をとりました。その鋳型の中に石膏を流し込み、悠ちゃんの足と同じ石膏ができあがっていました。今回は、それを、特殊なやすりで削ったり、墨汁を少し入れた石膏をケーキにクリームを塗るようにヘラで盛ったりして、型を整えました。これに基づいて、前肢に装着するソックスのような部分を作成するのだそうです。また、今回は漂着死体の前肢から、本来の前肢の鋳型もとりました。

4月5日 悠ちゃんの性別が判明しました!!

20090404_photo01.jpg後肢の付け根から内視鏡を差し込み生殖腺を観察し、雌とわかりました。麻酔してます。甲長80cm以下のウミガメの性を外部形態から判別することは難しく、それを明らかにするには内視鏡を腹部に差し込んで、生殖腺が卵巣なのか、精巣なのかを観察します。今回はこの手技のスペシャリストである黒柳賢治氏(当会理事・南知多ビーチランド学芸員)を招待し、判別してもらいました。悠ちゃんはちょっと太っていて、生殖腺まで、内視鏡が届くかどうか心配されましたが、卵巣が確認され、雌と判別されました。

4月5日 義肢作成に先立つ型取り

20090404_photo02.jpg石膏でとった左前肢の型と悠ちゃん悠ちゃんに義肢を付けるときには、現在残っている前肢にソックスのようにカバーを付けて、それに人工ヒレをとりつけます。川村義肢の川村社長以下3名の手によって、そのソックスの部分をつくるための型をとりました。悠ちゃんは暴れて、作業は難航しましたが、なんとか左右の型をとることができました。

4月5日 運動解析用の画像撮影を行いました

20090404_photo03.jpgカメを泳がせて、水中の四肢の動きを三次元撮影しました。ウミガメの人工ヒレには、彼らの力強い遊泳にも耐える強度が必要になります。人工ヒレにその強度を持たせるための基礎資料を得るために、前肢の健全な個体を泳がせて、その前肢の運動を解析するための画像を撮影しました。

3月10日 悠ちゃん、特別水槽へ移動

日和佐の悠ちゃんが体調を崩したため、水温管理のできる特別水槽へ移動しました。その後、体調も回復しました。

3月2日 ついにウミガメ義肢プロジェクト(悠ちゃん義肢プロジェクト)始動!

IMGP2527.jpg 今回、川村義肢本社にてプロジェクトメンバーが集まり、第一回義肢プロジェクト会議をおこないました。参加していただいたメンバーは義肢製作の川村義肢の技術者、治療のアドバイスをいただく神戸王子動物園の獣医師、悠ちゃんを飼育していただいている日和佐うみがめ博物館カレッタの方々、イルカの人工尾びれプロジェクトをおこなった沖縄美ら海水族館獣医師、肢の動きについて研究をしている大阪大学大学院教授、当会の会長や研究員など多方面の方々です。今回の会議では、実際の義肢製作案、現在の悠ちゃんの様子、義肢製作に伴う研究の問題点、イルカの人工尾びれ開発プロジェクトについて話し合いをおこないました。それぞれの専門家が、異なった分野間での意見交換をおこない、プロジェクトとしてどのような方向性で活動をおこなっていくのか、また、悠ちゃんがもう一度元気に泳げるようになるにはどうしたらよいのかを真剣に考え合いました。これから様々な議論を重ねながらプロジェクトを進めていきたいと思います。義肢製作の開始は5月の予定です。本プロジェクトが成功することを祈るばかりです。
会議詳細

1月14日 人工ヒレプロジェクト開始決定

川村義肢に協力を要請し、人工ヒレプロジェクトを発足しました。

12月13日 日和佐うみがめ博物館へ引越し

徳島県美波町日和佐うみがめ博物館へ避寒のため引越しました。

6月26日 神戸空港島人工海水池に保護

悠ちゃんを神戸空港島人工海水池に保護しました。

6月25日 紀伊水道にて発見

紀伊水道海域にて発見されました。

これまでの流れ

 2008年6月25日に紀伊水道で発見され、神戸空港の人工池に収容された一頭のアカウミガメがいます。

 「悠」と名付けられたこのアカウミガメは、発見される直前にサメに襲われたようで、前肢を両方とも食いちぎられており、お腹にもサメの歯形がいくつも付いていました。治療して回復を待ったところ、何とか傷も癒えて一命を取り留めることができました。

 11月を過ぎると海水温は20度以下となり、大阪湾に入ってきたアカウミガメは太平洋へと出て行きます。従って、神戸空港でアカウミガメを飼育できるのは12月までです。

 12月13日、悠ちゃんと一緒に収容されていた3頭のアカウミガメは、紀伊水道まで運び、放流しましたが、悠ちゃんを放すかどうか迷いました。
 ウミガメは広く回遊することが知られており、遊泳力はウミガメにとって非常に重要であると考えられます。悠ちゃんの遊泳速度を測定した結果、両前肢が健常なアカウミガメの約6割しかありませんでした。このままでは再び、サメに襲われても逃げることができません。

 我々は悩んだ末に、悠ちゃんを放流せずに飼育することを決め、いつの日か、人間で使用されている義足のような“義肢”をつけてあげることができないかと思い、最近、調査を開始しました。
 ※なお、悠ちゃんは水温が下がっている冬の間は、徳島県美波町のうみがめ博物館カレッタで飼育していただけることになりました。


 我々の調査では、大阪湾や播磨灘は、夏の間、アカウミガメの重要な餌場であることが解ってきました。しかし、そこでの船舶の航行や漁業をみると、彼らにとって安全な餌場である海を、人間は奪ってしまったといっても過言ではありません。大阪湾にやってきたウミガメが傷を負って困っています。なんとか、悠ちゃんを海に返してあげたいものです。皆さんのご協力がいただけたら幸いです。

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悠ちゃん

両前肢が欠損している悠ちゃん。写真は左前肢。

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右前肢

悠ちゃんの右前肢。左よりも右の方が欠損部位が多く、痛々しいです。短くても必死にはばたいて泳ぎます。

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健康診断中?

健康診断中の悠ちゃん。月に一回の健康診断は体重や甲羅の長さを測定します。写真は、獣医さんに聴診器を当てられている様子。心音は聞こえるのかな?